「微に入り細に入り」「微に入り細を穿つ」「微に入り細に渡り」意味は?

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「微に入り細に入り」「微に入り細を穿つ」「微に入り細に渡り」意味は?

2019年05月05日 18時04分

[言葉に関する話題]

男性
ミホ君の下調べの仕事は「微に入り細に入り」で助かるなぁ
女性
え、どうしたんですか、突然
男性
いやいや「微に入り細を穿つ」的確な調査に舌を巻いていたところさ
女性
舌を巻く?どういうことですか?
男性
食いつくのソッチじゃなーい!


今回は時々聞くけど違いが今ひとつ分からない「微に入り細に入り」と「微に入り細を穿つ」という言葉について調べてみました。
こういう言葉って結構あると思うので、気が付いたときに記事にしようと思います。

あと「微に入り細に渡る」というのもたまに聞くのでそれについても。

念のために読みを書くと
「微に入り細に入り」(びにいりさいにいり)
「微に入り細を穿つ」(びにいりさいをうがつ)
「微に入り細に渡る」(びにいりさいにわたる)
となります。
 

「微に入り細に入り」の意味

「微」という文字も「細」という文字も共に「小さい・細かい」という意味を持っていますよね。
「微細」なんて言葉もあるくらいで、そもそも組合せやすい文字なんでしょう。

さて「微に入り細に入り」という言葉ですが「入り」というだけに「入り込む」イメージです。
「非常に細かいところまで入り込んで」という意味になります。

「細かいところまで徹底的にやった」という印象があります。

「微に入り細に入りの調査の結果」とか「とにかく分かったことは微に入り細に入り書き込んだ」などといった使い方ですね。
 

「微に入り細を穿つ」の意味

「穿つ」は本来「穴をあける」という意味があります。
「雨だれが石を穿つ」というように「一点集中」的な感じがします。

また「穿つ」には「 人情の機微に巧みに触れる 」という意味もあり「穿った見方をする」などと使われます。
なんとなく「穿った見方をする人だなぁ」というと「ちょっとひねくれた見方をする人」という感じがしますが、本来は「人情の機微をよく理解した見方をする人」ということになりますね。

ちょっと蛇足でした。
で、「微に入り細を穿つ」の意味です。
「きわめて細かいところまで行き届く」とか「きわめて細かいところまで気を配る」という意味になります。

「微に入り細に入り」は「細かいところまで徹底的にやった」感じがするのに対し、「微に入り細を穿つ」は「微に入り細に入り」に加えて「あるポイントを押さえた」というニュアンスまで含まれている感じがします。
 

「微に入り細に渡る」

「微に入り細に渡る」とか「微に入り細に渡ったXXX」などと聞くこともありますが、実はこのような言葉はないそうです。
つまり誤用。

でも言葉なんてものは生き物で、辞書に載ってないから通用しないということはなく「微に入り細に入り」と同じ意味として通じるとは思います。

「微にわたる」とか「微細にわたる」といった言葉はありますので、おそらくそれと「微に入り細に入り」が混ざったものと思われます。
 
 
男性
そういえばコンサートとかで光るペンみたいなの何ていうんだっけ?
女性
サイリウムですね
男性
ビニール製のサイリウムって知ってる?
女性
いえ、知りませんけど
男性
ビニールサイリウム
女性
……
男性
微に入り細リウム
女性
ああ!
「微に入り細に入り」と「ビニールサイリウム」をかけたダジャレだったんですね!
ちなみにビニールサイリウムなんて商品は存在しないですよね。
男性
微に入り細を穿った解説ありがとう

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