新型コロナウイルスのせいでマスクが手に入りにくい件

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新型コロナウイルスのせいでマスクが手に入りにくい件

2020年02月08日 17時18分

[ニュースに関する話]

今もっとも騒がれている新型コロナウイルスのせいでマスクが手に入りにくい件

男性
ない!
どこにもない!!
女性
どうしたんですか?
落とし物ですか?
男性
ちっが~~~う!
マスクじゃよ
マスクがどこにも売ってないんじゃよ!

ここ1ヶ月、ワイドショーは新型コロナウイルスの話で持ち切りですね。
ニュース番組も相当の時間をこの話題に割いています。

とはいえ周囲に武漢帰りの人も、感染がささやかれている人もいるわけでもなく、個人的には予防に注意しておけばいいか、くらいの話なんですが、、、

影響が出ました。

そう、市場のマスク不足です。

買い置きがなくなったから買いに行ったら、ない。
どこにもない。

原因は明らかで、新型コロナウイルスを恐れてマスクを「爆買い」する人たちがいるからですね。

中国の方が日本観光のついでにマスクを爆買いして本国に送ったり持ち帰ったりするケースもあるし、日本人でも不安からか必要以上に買っている人も多いようです。

インフルエンザ用に普通にマスクを買いたいだけなのに買えない。
困ったものです。
 

マスクに対する考え方

そもそもマスクに対する認識が間違っている人も少なくないと思われます。

インフルエンザや今回のコロナウイルスに対するマスクの用途は「ウイルスからの防御」が主眼ではありません。

どちらかというと「自分がウイルスを保持している場合、周囲に拡散させない」という目的の方がメインとなります。

新型コロナウイルスの感染方法は「飛沫感染」「接触感染」だからです。

具体的にいうと、ウイルスが入った唾液や痰などがクシャミ・セキなどで飛び散り、それが直接的・間接的に他人の体内に入ってしまって感染してしまう、という感染ルートなのです。

直接的とは、例えばクシャミで飛び散った唾液の飛沫が、近くにいた他人の口や目に入ってしまったりすること。

間接的とは、例えばクシャミを手で押さえて唾液が飛び散るのは防いだが、その唾液の付いた手で物を触り、その物に他人が触ってウイルスが手に付着してしまい、その付着した手で目をこすったり物を食べたりするなどでウイルスが体内に入ってしまう、といったことです。

このような間接的な感染を「接触感染」といいます。

マスクは、クシャミやセキをする際に唾液をまき散らさず、また手で押さえなくてもよいため、仮にクシャミをした当人がウイルスを保持していたとしても拡散を防止してくれます。

このように今回の新型コロナウイルスに対するマスクの主たる用途は、自分がウイルス保持者だった場合に周囲に拡散させない、または保持者でなくてもクシャミやセキで周囲に不安を与えない、というものがメインとなるのです。
 

飛沫感染と空気感染の違い

マスクを爆買いしている人の中には上記のような「拡散防止」というよりも「空気感染」を恐れている人も多いのではないでしょうか。

空気感染とは空気中に長時間ウイルスが漂っていることにより、それを吸い込んで体内にウイルスが入ってしまうことです。

空気感染する感染症として有名なのは「結核」「水痘」「麻疹」です。

空気感染の場合、防御目的でのマスクは有効ですが、そのマスクは超高性能である必要があります。
有名なところでは「N95マスク」ですかね。

今回のコロナウイルスもインフルエンザウイルスも空気感染はしません。つまりウイルスが長時間空気中を漂う、などということはないのです。

このウイルスが空気中に滞在するのは、あくまでもクシャミやセキで唾液が飛び散り、それが落下するまでの一瞬のことです。

なので、クシャミやセキの直撃を受けたりしない限り、防御の意味でのマスクはほとんど意味がありません。

もちろん超満員電車など多くの人で混雑した場所、不特定多数の人と対面で話す場合、または罹患した人がいる可能性の高い病院などでは、クシャミやセキ、または喋っている際に飛ばした唾液が直撃してしまう可能性が低くないので無意味とは言えません。

ただ人の少ない道をウォーキングする、などといった場合に「新型コロナウイルス対策」としてマスクを着けて出かけるのはマスクの無駄遣いかもしれません。

近所のコンビニに買い物に行く、などというときも「レジ打ちをしている店員さんがいきなりクシャミをしたらどうしよう」などと不安を上げればきりはないですが、筆者はマスクは必要だとは考えていません。

それよりも「何かを触れた手で目をこすったり、手でつまんで物を食べたりしない」「帰ったらきっちり手を洗う」ことの方が重要だと考えています。

あと余談ですが、仮に新型コロナウイルスが空気感染するウイルスのように空気を漂った場合、このウイルスはPM2.5などより遥かに小さいため、よほどの高性能マスクでない限りすり抜けてしまうそうですね。
 

新型コロナウイルスに対する最大の予防法とは

防御(予防)としてのマスクにそれほど意味がないとすると、何が有効なのでしょう?

もう既に答えを書いてしまっていますが、それは「手洗い」です。

クシャミやセキの直撃より、遥かに感染の可能性が高いのが「接触感染」だからです。

感染者が「クシャミを手で押さえた」際に、手にウイルスが付着したとします。

さて、この人が「エレベータや自販機のボタンを押す」「共用のパソコンのキーボートを使う」「電車やバスのつり革や手すりにつかまる」などといった行為をしたらどうなるか。

当然、触った場所にもウイルスが付着します。

そして、その後にそれを触った他人の手に、ウイルスが付着。

その手で目をこすったり、おやつの時間にお菓子をつまんで食べたりすると……

はい、接触感染ですね。

これを防ぐためには「手洗い」を頻繁に行う事です。

最初の感染者が手洗いをすれば防げることはもちろんですが、色々なものを触ったあとは「きちんと手を洗う」ことで体内へウイルスを入れてしまうことが未然に防げます。

「きちんと手を洗う」とは、せっけんなどを使ってしっかりと入念に手を洗う、ということです。
さっと水で手を濡らす程度ではウイルスは落としきれませんので。

高性能マスクで鉄壁の防御をしても、手洗いをおろそかにすると接触感染します。
むしろそのケースの方が多いでしょう。
 

いつの世も知識の不足が不要な買い占めを起こす

数万人(もしかすると潜在的には数十万人?)の感染者がいる武漢とその周辺であれば、どこに行くにもマスクをしていないと自分も不安だし、自分と会う人も不安にさせることになるのでマスクがたくさん必要になるのは理解できます。

しかしその他の国や地域で「マスク!マスク!マスクがないと感染してしまうぞ!」とばかりにマスクを買い占めるのはちょっと過剰反応だと思います。

必要以上に恐怖心をあおるマスコミの報道も一因かもしれませんが。

新型コロナウイルスが終息するまで、
「休みの日は人の多い場所に極力出かけない」
「いつでも手洗いをしっかりする」

これだけでマスクの必要数は割と減ると思います。
1つの家庭で何百枚もマスクのストックを持つ必要はないでしょう。

1つの世帯で家族1人につき5枚程度のストックがあれば十分ではないでしょうか。

それがなくなりそうだったら、また買う。

必要のない時にマスクの無駄遣いはしない。

このような理性的な人ばかりならマスク不足などといった状況にはならなかったでしょう。

「何箱、何十箱と必要以上に買い込んでしまう」人が多いことで、「必要な分だけ買い、それが不足してきたので買い足す」という普通の人が店に行ったら品切れという事態になっています。

飲食店の店員さんなんかも、お客を不安にさせないようにマスクを着用したいのに、品不足でマスクが買えない!という状況になっているそうです。

困ったことですね。

かつてのオイルショックの時、「トイレットペーパーが無くなる」という噂に踊らされた人たちが必要以上に買い占めて、本当に必要で買いたい人の手に届かないという事態になったことありました。

人間というのは不安があると安心材料を買い占める傾向があるのだと、あらためて思いました。

それでも正しい知識を得て、理性的な行動を心がけたなら無駄な買い占めなどはしないはず、、、ですよね。たぶん。
 

法外な値段でマスクを販売する業者・転売屋

人の不安な心理につけこんで、マスクの値段を吊り上げる業者や、買い漁ったマスクを高値で出品する転売屋が横行しているそうです。

中国ではそれらの業者に、これまた目が飛び出る額の罰金を科したそうですが、日本はそんな強硬な措置は取れないでしょう。

個人的にはどんなに欲しい商品でも、不当に値段を吊り上げた業者や人からは買わないと決めています。

世の中全員がそうであればアコギな商売も成立しないので淘汰できるのかもしれませんが、世の中には「金ならあるから買っちゃうよ」というお金持ちも多く、不当な業者や転売屋を成立させてしまっています。

悲しいけどこれが現実ですね。
女性
家にあるやつを2、3枚持ってきましょうか?
男性
ミ、ミホくん!
君ってやつは・・・
なんていい子なんだ!
・・・って、まさか買い占めたりしてないよね?
女性
してません



2020年02月09日追記
中国の 衛生防疫の専門家が、新型コロナウイルスはエアロゾル感染もある、という主張を発表しましたね。
飛沫や接触だけでなく、空気中に微粒子として浮遊する形態(エアロゾルというそうです)もあるという主張です。
エアロゾルとはあまり耳慣れない言葉ですね。
雨のしずくは瞬時に落下しますが、霧は空気中に長く浮遊していますね。
エアロゾルは霧のようなイメージだと認識しています。
たぶん常に起こる現象ではなく、条件が揃うと・・・ということではないでしょうか。
その場合、部屋の換気も大事になります。
本当のところはどうなのか、今後の他の研究機関などの報告にも注目したいですね。
 

【#関連ワード】
#新型コロナウイルス#感染症



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